財布に蛇の抜け柄を入れると金が入る 蛇は吉相
財布の中と心の中は人に見せるな
みだりに本心を語らぬが良い 財布も警戒せよ
財布は春(張る)に買え 【春・張る】語呂合せ
桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿
桜を切れば枯れる、梅は剪定せねば結実が少ない(農事)
先立つものは金 何をするのも金銭が第一
先んずれば人を制す 手回しがよければ人に勝ることができる
〈早い者が勝ち〉〈先手必勝〉
酒が酒を飲む 酔う程に馬鹿飲みをする
酒覚めたら逢いに来い 【鮭・鮫・鱈・鮎・鯉】魚名の語呂合わせ
酒なくて何が己の桜かな 桜花より酒がよい〈花より団子〉
酒に十得あり〈酒は百薬の長〉〔狂言 餅酒〕
百薬の長・寿命を伸ばす・旅行に食あり・寒気に衣あり・
推参に便あり・憂いを払う玉箒(ほうき)・位無くして貴人に交わる
労を助く・万人和合す・独居の友となる(十得)
酒はきちがい水 酒は人を狂わせる
酒は飲んでも飲まるんな 本心を失うような飲み方はダメ
酒は百薬の長といえども 過ぎれば百病の元
酒は止めても酔い覚めの水は止められぬ 酒よりうまい
迫霧(靄)は雨 (気象)
注された酒は飲むもの 勧められたら受けるべきだ
早立(夕立)は馬の背中を分けて降る 局地的な雨 (気象)
鯖の生き腐れ 鯖は鮮度が落ちやすく寄生虫が居るので要注意
申年の梅は薬になる〈―難が去る〉【申・去る】語呂合せ
猿も木から落ちる〔鷹筑波〕 自信過剰すると失敗する
去る者日々に踈し〔徒然草〕 遠ざかると交情が薄れる
座を見て法を説け〈人を見て法を説け〉 相手の人柄を見よ
三月の忘れ雪(霜) 忘れた頃に降る雪(気象)
三月浜ン潮が一番引く 旧暦三月の大潮(気象)
三尺さがって師の影を踏まず 師を敬う心掛け
三十にして立つ 三十歳で独立する 自立する〔論語 為政〕
三人で写真に写れば中の一人は死ぬ 俗説
三人寄れば文殊の知恵 三人寄れば文殊菩薩程の妙案が生まれる
三年子なきは去る
昔は結婚して三年子供が生まれないと離縁の理由とされた
しいら穂(粃(しいな)=実が入らない稲穂)の先走り
出穂が早すぎて粃になる場合がある
地がでる 地金が出る 箔が落ちる
敷居に乗れば足が腐る(行儀作法)
地獄の釜の蓋が開く 盆の十六日は鬼も休み
地獄の沙汰も金次第 金は万能
仕事は追うてせろ 仕事に追わるンな 計画性を持て
仕事は多勢 旨い物は小勢
仕事は大勢ですると楽 旨いものは少人数が割当が多い
四十がったり 五十さっぱり 歳と共に体力が衰える
四十九日までは生臭物を喰うな 精進料理
四十後家とは道連れするな
女盛りだから魅了されて間違いを犯しかねない
四十七の生み仕舞い お産は四十七歳までに
獅子身中の虫 獅子に寄生する虫の如く恩人に害を及ぼす
〔梵網経〕〈庇貸して母屋取られる〉
始終使う鍬は光る 鍬は使わないでいると錆びる
地震の時は竹藪に逃げろ 地割れの心配なし(気象)
児孫の為に美田を買わず〔西郷隆盛〕
子孫に財産を残しても真に子供の為にはならない
親しい者に銭貸すな 金の貸借はトラブルのもと
親しき中にも礼儀あり 慣れ過ぎて礼を欠くな
舌は禍福(かふく)の門〔老子〕〈舌は禍(わざわい)の根〉 ことばは禍を招く
下の歯が抜けたら屋根に上げろ 俗説
失敗は成功の元 失敗も経験したほうが人生の糧になる
師弟は三世〈主従は三世〉〔義経記〕 師弟関係は深い因縁だ
十遍探して人を疑え 人を疑うな 思い違いも有る
十遍読むより一遍写せ〔鶴林玉露〕 読むより書くが記憶に残る
十八後家は味知らず 四十後家は味喰らい 美味しさが判る
し直しは一時 出来栄え見るは末代 し直しを厭いとうな
し慣れのし損じ 慣れた頃に失敗が多い
死金使うな 生かして使え 金は有効に使え
死人と女の着物は左前 (和装)
死人に口無し 死人に無実の罪を着せてはならない
死人を猫が跨げば生き返る (迷信)
死ぬほど楽はない〈どこの阿呆が生きて働く〉
死ねば死損 生くれば生得〈死んで花実が咲くものか〉
自慢高慢 馬鹿の行き止まり 自慢するのは馬鹿の骨頂
自慢の糞は犬も食わぬ 自慢話の相手はいない
霜上げには雨が降る(気象)
借金は己を失い 金貸しは友を失う〈―元金を失う〉
借りた人は頭が上がらない 金貸しのトラブルは友を失う
蛇の道は蛇 同じ仲間ならすることが自然に分かる
喋るものは半人足〈口が動けば手が休む〉
出藍の誉れ 師匠より弟子が優れる 親より子が優れる〔荀子 勧学〕
姑の後は嫁が継ぐ 後を継ぐのは娘ではなく嫁なのだ
姑の仇(あだ)を嫁が討つ 姑の敵を息子の嫁に晴らす
重箱の隅をほじくる 細かいことを穿鑿する
朱に交われば赤くなる〔世話尽〕 交わる友により感化される
正直者が馬鹿を見る 正直者は騙され易く損をする
〈正直者は馬鹿のうち〉
障子に眼あり 壁に耳あり
どこで誰が見たり聞き耳を立てているか分からない
生者(しょうじゃ)必滅(ひつめつ) 会者(えしゃ)定離(じょうり)〔涅槃経〕
生きているものは死に 会ったものは別れるのが世の無常
常時着する者 晴れ着無し 普段着と晴れ着の区別がない
上手の手から水が漏る〈弘法も筆の誤り〉
名人も失敗はある ②自信過剰になると思わぬ失敗がある
少年老い易く学成り難し〔朱熹 偶成〕
老いるのは早い若い時に時間を無駄にせず勉強しておけ
商売は牛のよだれ 商売は根気よく、急いては事をし損じる
醤油甕が汗掻けば雨 (気象)
知らぬが仏〔一代男〕 知らなければ平気
知らぬ神に祟りなし〔敵討襤褸錦〕関係を持たなければ禍もない
知らぬは亭主ばかりなり 当事者は案外迂かつである
知らぬは人の心〔平治物語〕 人の心は判じ難い
知らぬ仏より馴染みの鬼 疎遠の者より懇意の者がよい
尻尾振る犬は叩かれず 従順な者は可愛がられる
尻が割れる 悪事が暴露する 馬脚を表わす
汁椀な飯椀の右に置け 仏飯は逆(作法)
人事を尽くして天命を待つ〔初学知要 知命〕
人力の限りを尽くし、その上は焦らず天命を待て
新車とよかおなごは人が見たがる乗りたがる 見るだけにしてね
信心すれば徳あり 信心すれば神仏の加護がある
信心より用心 信用も大事だが用心することが肝要
信心が過ぎて極楽通り過ぎ 信心に懲りすぎて却って邪道へ陥る
人生七十古来稀(まれ)なり〔杜甫 曲江詩〕※古稀の語源
七十歳まで生きる人は昔から稀だ(今は違う)
死んで花実が咲くものか この世で一花咲かせましょう
死んでも書いたものが物を言う 書面は証拠物件
辛労(しんどう)損のくたびれ儲(もうけ) 無駄な労力だったよ
薪(しん)の灰で灰汁(あく)を抜く(生活の知恵)
辛抱する木(気)には金がなる〈辛抱の棒が大事〉 忍耐が大事
信用は家宝也 信用が最も大事
好いた目にはあばたもえくぼ 愛していれば美しく見える
据膳(すえぜん)喰わぬは男の恥 女の誘いには乗れ (隠語)
据えて待つは灸 据え膳を勧めることば 遠慮なく召し上がれ
据えた盃にゃぼうふらが湧く 早く飲み干せ
すがねの穴が堤を崩す 大事件も発端は小さな事から起きる
すがねの行列は雨前 (気象)
好きこそものゝ上手なれ 好きなことは上達が早い
過ぎたるは及ばざるが如し〔論語 先進〕度が過ぎればダメ
空きっ腹に不味いもの無し 何でも美味しい
すじ雲ン時は嵐の前兆 (気象)
雀の千声 鶴の一声〔毛吹草 世話尽〕
色々言うより中心人物が一事言えばピタリと納まる
雀百まで踊り忘れず 幼少の躾は何時までも覚えている
すっぽんが噛み付けば雷ン鳴るまで離さん 離しません
捨てる神あれば拾う神あり〈―助ける神あり〉
相手にしない人ばかりではない 助けてくれる人もいる
脛かじりの歯の白さ 親の庇護を受けた子供は苦労を知らぬ
清濁併せ飲む 広い度量で受入れる
急いては事をし損じる〔出世景清〕〈急がば回れ〉
晴天の霹靂(へきれき) 〔陸游〕 降って沸いた大事件
積善の家必ず余慶あり 善行を積んだ家にはその徳が子孫に及ぶ
世間の口に戸は立てられん 止めようが無い
セセリ(蚋・ブユ)が群れると雨 (気象)
節句に菖蒲湯に入れば風邪ひかん 菖蒲湯は体が暖まる(生活の知恵)
節句働き〈ひゆうじの盆働き〉 計画性が無い人を蔑む
背に腹はかえられぬ〈溺れる者は藁をも掴む〉
目前の苦難を免れるためには他の犠牲はやむをえない
善悪は友による 〈朱に交われば赤くなる〉 友達の感化影響が大きい
銭金は親子でも他人 金に親子はない
栴檀(せんだん)は双葉より芳(かん)ばし
栴檀は芽のうちから香りがよい非凡な人は幼児期から違う
銭では信用は買えないが 信用は金を生む 信用が第一
せんが堪忍 するが堪忍
もう堪忍できないところを耐えるのが本当の堪忍だ
船頭多くて舟山に登る〔千紫万紅〕
指導者が多くて統一が取れず、目的と違う方向へ進む
千里の道も一足から〔老子 六十四章〕
〈千里の道も足下から始まる〉 遠い道程も第一歩から
千の蔵より子は宝 子供は千の蔵にも代えられない
銭は汚く貯めて奇麗に使え 苦労して貯めた金は有効活用
全部揃うて箸を取れ 全部用意が整ってから取りかかれ
銭を粗末にする者ナのさりがない 無駄にするな
葬式帰りの医者話 後の祭りの愚痴 〈泥棒捕まえて縄をなう〉
葬式帰りは他所に寄ンな(礼節)
葬式の三日目には悔やみに行くな(礼節)
掃除好きな子は美人の子を産む(家庭教育)
そうは問屋が卸さない 思いどうりには相手が応じない
素麺(そうめん)は年越しに喰うが旨い 熟成する
総領の甚六 長子は俊敏でない
そこのけそこのけ理屈(お馬)が通る
そしれば影〈噂をすれば影〉 噂の本人が表われる
袖ば折り曲げて寝れば 好きな人の夢を見る 俗説
袖摺り合うも他生の縁〔狂言 松ゆづり葉〕 宿世の因縁による
備えあれば憂い無し〔左伝〕 準備を怠るな
空を飛ぶ夢は縁起の良か 欲求不満か 俗説
損して得取れ〈損せぬ人に儲け無し〉 時には損を覚悟で