野菜湯掻きを男に見すんな 野菜は湯掻くと極端に減る
火傷には馬の油バ付けろ〈―カタシの油〉(生活の知恵)
焼け野の雉(きじ)
雉は抱卵期に火事になっても巣を離れないで子を守る
屋敷内に梅を植えれば呻き(梅)声を聞く 【呻き・梅木】
屋敷内に竹(哮(たけ)る)は植ゆんな 【竹・哮る】語呂合せ
屋敷内に枇把(悲話)は植ゆんな 【枇把・悲話】語呂合せ
安物買いの銭失い 品質が良くないので結果的には損だ
痩せ馬の多喰い 痩せた馬は案外大食である
柳に風折れなし 逆らわないので被害がない
病は気から 気の持ちようで重くもなり、軽くもなる
病は治るが癖は治らぬ 悪い癖は矯正が困難だ
闇夜の烏 雪に白鷺〈闇夜の牛〉 判別できない
病め医者 死ね坊主
医者は人の病気を願い、坊主は人の死を願う
やり枡小(まっしょう)、とり枡大(ますたい) 【枡】のことば遊び
やる時は少なく、取る時は多く
夕立は馬の背中を分けて降る 局地的な雨 (気象)
夕虹は星晴れ 後には晴れる(気象)
夕焼け雲が黄色に焼けると台風の前ぶれ (気象)
夕焼けン時ゃ鎌研げ 明日は晴れる(気象)
ゆとりあっての信心
衣食足りて心にゆとりが出来るまでは信心どころではない
指の長ンか者な器用か 俗説
夢みの悪か時は用心せろ
夜遊び太郎の朝寝坊
酔喰らいに怪我なし 体が柔軟で、比較的に怪我が少ない
酔醒めの水は甘露の味 酔い醒めの水は実に美味しい
養子が三代続けば蔵ン建つ 養子は良く働く
欲どんの加勢さす 欲につられて仕事が捌ける
夜声八町 夜は声が遠くまで聞こえる(作法)
汚れて稼いで奇麗に使え 苦労して得た金は有効に使え
余所の家に上ったら先ず仏壇にまいれ(作法)
余所の麦飯は旨か 他所のものは良く見えるもの
余所の嫁ごが良く見える
世は持ち回り 人の番がやがて自分にも回ってくる
嫁が姑に成り上がり 嫁が姑似なる日は近い
嫁が姑の後を継ぐ 家風は受け継がれていく
嫁ごは小屋ン隅から貰え 男性優位思想 俗説
嫁ごと反物は昼見て貰え 失敗がない
嫁ご貰いは母じょ見て貰え 母を見れば人格が判る
嫁ご貰いは親貰い 親の人格が判る
嫁と猫は近所から貰うな すぐに帰りたがる
嫁の三日誉め 姑は当座だけは誉めもする
嫁は姑に似る 姑の性格に感化される
横座に座る者ナ坊主と猫と馬鹿ばかり 特等席
横座に火が吹けば金が入る 良い事がある 俗説
世の中に死ぬ程楽は無いものを何処の阿呆が生きて働く
苦労して生きるより死んだほうがどれだけ楽か知れない
夜に口笛吹けば魔物が寄ってくる 俗説
夜にこぶ(蜘蛛)は殺すな 【夜こぶ】と【喜ぶ】の語呂合わせ
夜に爪切れば親ン死目に会わん 不衛生 俗説
夜の鶴 親鶴は夜もまんじりともせず一心に幼鳥を庇護する
夜道歩く時ゃ生臭物と油揚げは持つな 魔物に狙われる
弱り目に祟り目 不運が重なる
四十にして惑わず〔論語〕 四十歳になって迷いが無くなった